ルーバー窓の網戸の取り外しで手が届かず困った経験はありませんでしょうか。
ラッチの固着や羽根の位置ずれ、ネジの錆などで簡単に外せず、割れや落下の不安や作業時間の延長につながることが多いです。
この記事では安全確認のポイントや必要工具、具体的な手順を写真やイラストでわかりやすく解説し、失敗しない取り外し方をお伝えします。
ラッチ確認、羽根の位置調整、網戸枠の取り外し、外れにくい場合の対処法、外した後の掃除と保管まで順を追ってカバーします。
まずは工具の準備と事前点検から始めましょう、続きで詳しい手順を確認していきます。
ルーバー窓の網戸の外し方

ルーバー窓の網戸は形状や機構が独特で、普通の引き違い窓とは外し方が異なります。
この記事では工具の準備から保管方法まで、順を追って分かりやすく説明いたします。
工具の準備
作業を始める前に必要な工具をそろえておくと、時間短縮になり安全に作業できます。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- 手袋
- タオル
- 脚立
- マスキングテープ
手袋は滑り止め付きのものが望ましく、怪我予防になります。
脚立は窓の高さに合わせて安定した場所に設置してください。
事前点検項目
項目 | 確認ポイント |
---|---|
枠の固定状態 | ガタつきの有無 |
ラッチの可動 | 固着の有無 |
羽根の角度 | 揃っているか |
ネジの状態 | 緩みの有無 |
網の損傷 | 破れの有無 |
点検は必ず網戸を外す前に行ってください。
問題が見つかった場合は無理をせず、適切な対処をしてから取り外しに進むと安全です。
ラッチの確認
まずはラッチの位置と構造を確認します。
ラッチが完全に解除されていないと網戸が外れませんので、軽く操作して動きを確かめてください。
固着している場合は潤滑剤を少量塗布し、数回動かしてから再挑戦してください。
子供用ロックが付いているタイプは、解除方法を確認してから作業を続けてください。
ルーバー羽根の位置調整
羽根の角度がバラバラだと網戸枠が引っかかることがあります。
すべての羽根を同じ角度に揃えることで取り外しやすくなります。
手でそっと操作して中心付近に揃えてください。
羽根を完全に閉じる必要はなく、作業しやすい微開状態で止めるのがコツです。
網戸枠の取り外し手順
ラッチを解除したら、まず上部を軽く持ち上げて枠の遊びを確認します。
上が動けば下部の嵌合部分を押し出すようにして外します。
嵌合が固い場合は、上下を交互に少しずつ動かして抜くと安全です。
片手で支え、もう一方の手で枠を引き抜く動作を行ってください。
二人で作業すると、網戸を落とす心配が少なくなります。
外れにくい場合の対処法
まずはラッチやネジの固着を疑ってください。
潤滑剤を使用してから数分待ち、再度動かすと外れることが多いです。
ネジが錆びている場合はドライバーで慎重に緩め、無理に力をかけないでください。
枠が変形しているときは、無理に引き抜くと破損する恐れがあるため、軽く叩いて形を整えてから試してください。
どうしても外れない場合は専門業者に相談することをおすすめします。
網戸の保管方法
外した網戸は直射日光や湿気を避けて保管してください。
タオルで挟んで傷つかないようにし、水平に置くのが基本です。
複数枚を重ねるときは間に布を挟んで摩耗を防いでください。
長期間保管する場合はラベルを付けて、どの窓の網戸か分かるようにしておくと便利です。
必要な工具と材料

ルーバー窓の網戸を安全かつ効率的に外すために、事前に必要な工具と材料を揃えておくことが重要です。
ここでは具体的な道具の用途や選び方、使う際のポイントをわかりやすく説明します。
プラスドライバー
プラスドライバーは網戸枠やラッチのネジを緩めるために必須です。
サイズ違いを用意しておくと、ネジ頭に合わずに舐めてしまうリスクを減らせます。
サイズ | 用途 | 備考 |
---|---|---|
PH0 | 細かいネジ | 精密作業向け |
PH1 | 一般的なネジ | 網戸や枠に最適 |
PH2 | 大きめのネジ | 固着したネジ対応 |
テーパーがしっかりしたものを選ぶと、力が伝わりやすく作業が楽になります。
マイナスドライバー
マイナスドライバーはラッチのこじ開けや小さな隙間に差し込む作業で役立ちます。
先端が平らでなく曲がっていると破損の原因になるため、状態は必ず確認してください。
手袋
作業中の手や指の保護のため、滑りにくい手袋を着用することをおすすめします。
使い分けると便利な手袋の種類は次の通りです。
- 軍手
- 革手袋
- ゴム手袋
薄手のものは細かい作業に向き、厚手はガラスや金属での怪我防止に優れています。
タオル
タオルは窓ガラスや枠を保護するために使います。
網戸を外す際に枠を当てて傷を防ぐことができるので、複数枚用意しておくと安心です。
脚立
高い位置の網戸を外す場合は、安定した脚立が必要になります。
脚立を使う際は設置面の水平を確認し、二人以上で作業することを推奨します。
マスキングテープ
ネジや小さな部品を一時的に貼っておくと、紛失防止に役立ちます。
剥がしたときに粘着跡が残りにくい製品を選ぶと、窓枠の仕上がりが綺麗になります。
外せないときの原因別対処

ルーバー窓の網戸が外れないときは、原因ごとに適切に対処することで作業がぐっと楽になります。
ここでは代表的なトラブルと、家庭でできる対策をわかりやすく解説いたします。
ラッチの固着
ラッチが固着すると、少しの力では動かず外せない原因になります。
まずはラッチ周辺の汚れや塗膜の付着を確認してください。
汚れが目立つときは、柔らかい布に中性洗剤を薄めた水を取り、優しく拭き取ってください。
潤滑剤を使用する場合は、金属用の浸透性オイルを少量噴射し、数分待ってから動かすと効果的です。
プラスチック製のラッチには強い溶剤を使わないようにしてください、変形や劣化の原因になります。
それでも動かないときは、ペンチで引くのではなく、ラッチの根元を支えながら慎重に操作しましょう。
ネジの錆び
ネジが錆びて固着していると、ドライバーが空回りしたり頭が潰れたりします。
まずは表面の錆をワイヤーブラシで落とし、浸透潤滑剤を塗布して時間を置いてください。
錆の状態別の簡単な対処例を下の表にまとめました。
錆の状態 | 対処法 |
---|---|
表面だけの錆 | ワイヤーブラシで清掃 |
中程度の浸食 | 浸透潤滑剤で時間をかける |
深刻な腐食 | ネジを交換する |
頭が潰れてしまったネジは、ネジザウルスや逆タップを使うと外れる場合があります。
無理に力をかけると枠を傷めるので、必要なら専門業者に依頼するのも一つの選択です。
枠の変形
枠が歪んでいると網戸が引っかかり、正常に取り外せないことがあります。
原因は長年の使用や強風、取り外し時の無理な力の場合が多いです。
まずは枠全体の歪みやねじれを目視で確認してください。
軽度の変形であれば、ゴムハンマーで軽く叩きながら元の形に戻すと外れることがあります。
アルミ枠など薄い材料は過度に力をかけると戻らないので、無理をしないでください。
大きく変形している場合は、枠交換や調整を専門に依頼するのが安全です。
ゴミの噛み込み
網戸のレールやラッチ周辺にゴミが噛み込んでいることはよくある原因です。
狭い隙間に砂や埃が溜まると、外す際に引っかかって動かなくなります。
- 掃除機で吸い取る
- 竹串や歯ブラシでこそげ落とす
- 濡れ布で拭き取る
- その後で潤滑剤を少量塗布する
作業時は枠を傷つけないように、布を巻いた道具を使うと安心です。
ゴミを取り除けばスムーズに外れる場合が多いので、まずは清掃をお試しください。
子供ロックの作動
子供ロックが作動していると、通常のラッチ操作だけでは外れないことがあります。
まずはロック表示やレバーの位置を確認し、説明書があれば手順に従ってください。
ロック解除の方法は機種ごとに異なるため、ラベルや刻印を手掛かりにメーカー名を調べると早いです。
解除方法が分からない場合は、無理に力をかけずに写真を撮ってから問い合わせると対応がスムーズです。
どうしても解除できないときは、安全のため専門業者に点検を依頼することをおすすめします。
網戸を外した後の掃除とメンテナンス

網戸を外したあとは、普段手の届かない部分までしっかりと手入れをすると長持ちします。
ここでは網の清掃から部品点検まで、実践的な手順を分かりやすく解説いたします。
網の清掃
まずは網についたホコリや花粉を掃除機で吸い取ると、作業が楽になります。
そのあとぬるま湯に中性洗剤を少量溶かして、柔らかいブラシで網目に沿って優しくこすってください。
汚れがひどい場合は、網を平らな面に広げてからスポンジで洗うとムラになりにくいです。
高圧洗浄機は網を傷める恐れがありますので、使用は避けることをおすすめします。
洗浄後は陰干しで完全に乾燥させてから取り付けを行ってください。
枠の洗浄
アルミや樹脂の枠は、柔らかい布と中性洗剤で拭き上げるだけできれいになります。
レールや溝にたまった土やゴミは、古い歯ブラシや綿棒でかき出すと作業がしやすいです。
水洗いをした場合は、錆の原因を防ぐためにしっかりと水気を拭き取ってください。
潤滑剤の塗布
可動部分にはシリコーン系の潤滑剤をごく少量塗布すると、動きが滑らかになります。
スプレータイプを使う際は、網にかからないようにマスキングテープで保護してから作業してください。
塗布後は余分な油を布で拭き取り、埃の付着を防ぐことが大切です。
網の張り替え準備
張り替えを行う前に、必要な道具と作業スペースを用意しておくと効率が上がります。
- 網戸用網
- ローラー
- スプライン(ゴム枠)
- カッター
- メジャー
古いスプラインを慎重に引き抜き、枠を傷つけないようにしてから新しい網をセットしてください。
網は枠よりやや大きめに切っておくと、張り作業が楽になります。
部品の点検
取り外した各部品は一つずつチェックし、摩耗や破損の有無を確認してください。
部品 | 確認ポイント |
---|---|
ラッチ ヒンジ |
動作異常なし ひび割れや摩耗の有無 |
スプライン 網 |
弾力の低下なし 破れや穴の有無 |
レール ビス |
曲がりや錆なし 緩みの有無 |
問題が見つかった場合は、無理に使わずに交換を検討してください。
点検が終わったら部品を乾燥させ、次回の取り付けまで湿気の少ない場所に保管すると良いです。
交換・修理が必要な判断基準

網戸の不具合は放置すると虫の侵入や窓の機能低下につながります。
ここでは網の破れや枠の歪み、ラッチの破損、動作不良ごとに交換や修理の判断基準をわかりやすく解説します。
網の破れ
小さな穴や切れは補修パッチや目立たない補修糸で対応できることが多いです。
目安として直径1センチ程度までの小穴は応急処置で十分な場合が多く、見た目を気にしなければそのまま使用して問題ないことが少なくありません。
一方で複数箇所の損傷や、端から大きく裂けている場合は張り替えを検討してください。
網の目が部分的に変形して風通しや視界に影響が出る場合も、交換を優先するほうが長期的には安心です。
枠の歪み
枠の歪みは開閉のしやすさや密閉性に直接影響します。
軽度の反りであれば曲げ戻しやネジの緩みを締めることで改善する場合があります。
症状 | 対応 |
---|---|
軽度の反り | 調整修理 |
ネジ穴の広がり | 補強または部品交換 |
大きな歪み | 枠交換推奨 |
表の通り、程度に応じて調整か交換を選びます。
枠が曲がって隙間ができていると雨水や風が入りやすくなりますので、早めの対処をおすすめします。
ラッチ破損
- ラッチが割れている
- 固定できない
- 外れやすい
- スプリング欠損
ラッチの不具合は網戸の脱落や施錠不良につながりますので、見つけ次第点検してください。
部品の交換は比較的簡単で、同型のラッチを取り寄せれば自分で交換できる場合が多いです。
しかし、ラッチが内部で粉砕していたり、取り付け部が破損していると修理よりも交換が確実です。
動作不良
開閉が引っかかる、片側だけ重い、戻りが悪いといった症状は日常的によく見られます。
原因はゴミや経年の汚れ、潤滑不足、あるいは枠の歪みであることが多いです。
まずは清掃と潤滑を行い、それでも改善しない場合は部品の摩耗や変形を疑ってください。
頻繁に異音がする、動きが不安定で安全に不安がある場合は、早めに専門業者に相談することをおすすめします。
作業後のチェックリスト

網戸を外した後の最終確認リストを示します。
部品の紛失や破損がないか、ネジやラッチの動作に異常がないか、網の裂けや枠の歪みを丁寧にご確認ください。
汚れや潤滑剤の拭き取りは忘れずに行ってください。
以下の項目を作業後にご覧ください。
- 網と枠の目視チェック
- ネジ・ラッチの締まり具合確認
- 可動部の潤滑と余分な油の拭き取り
- 取り外した小部品のまとめと保管
- 保管場所と作業日時の記録
チェックを終えたら作業記録を残し、次回の点検を容易にしてください。