レールが無くても付けられる網戸を窓に設置する方法|工具・採寸・固定法で失敗しない手順を図解

テレビと黒いソファのある広々としたリビング
施工

レールがない窓でも網戸を取り付けたいと悩んでいませんか。

市販品の多くはレール前提で、サイズや固定方法で迷いやすいのが実情です。

この記事では工具と採寸からマグネット・ネジ・両面テープなどの後付け手法まで、失敗しない選び方と施工手順をわかりやすく解説します。

材料の費用目安や施工時間の目安も合わせて紹介します。

引き違い窓やすべり出し窓、FIX窓別の注意点や資材比較、DIYでの安全対策や業者依頼時のチェックリストも網羅しています。

まずは必要工具と窓枠の確認方法から順に読み進めて、自分に合う施工方法を見つけましょう。

写真付き手順と実例を豊富に用意しているので、DIY初心者でも安心して挑戦できます。

レールが無くても付けられる網戸を窓に設置する方法

カーテン付きの窓から庭を眺める風景

レールがない窓でも後付け網戸で虫対策や風通しの改善が可能です。

ここでは必要な道具から固定方法、網張りの調整まで実践的に解説します。

必要工具

まずは作業に必要な工具を揃えておくとスムーズに進みます。

  • メジャー
  • 電動ドライバまたはドライバー
  • 電動ドリル
  • ノコギリまたは金切りバサミ
  • カッター
  • はさみ
  • マスキングテープ
  • 軍手
  • レベル(水平器)
  • 耐候性両面テープまたはマグネットストリップ

窓枠確認

作業前に窓枠の材質と状態を確認してください。

アルミ枠、樹脂枠、木枠などで固定方法やネジの選択が変わります。

塗装が剥がれている箇所やひび割れがある場合は補修が必要です。

窓の開閉方法と干渉する部分がないかもチェックしましょう。

採寸手順

正確な採寸は仕上がりと機能性に直結します。

まず幅は上部、中段、下部の三点を測り、一番小さい数値を採用してください。

高さも左右中央の三点を測り、サッシの動作に支障が出ない余裕を残します。

一般的には左右それぞれ3〜5mm、上下で5mm程度のクリアランスを見込むと安心です。

採寸した数値はメモして、取り付ける資材に合わせて微調整します。

マグネット固定

磁力で簡単に脱着できるマグネット式は賃貸にも向いています。

下地が金属またはしっかりした平面であれば接着タイプの磁着テープが有効です。

種類 特長
磁着テープ 両面接着基材付き
薄型で目立ちにくい
シートマグネット 強力な磁力
繰り返し着脱に強い
ネオジムストリップ 小型で高磁力
重いフレームにも対応

施工手順はまず取り付け面の油汚れをしっかり落とし、プライマーが推奨される場合は使用します。

マグネットを均等に配置してから網戸本体を当て、開閉して干渉がないか確認してください。

磁力だけに頼る場合は隙間ができやすいので、隙間対策を並行して行うと効果的です。

ネジ固定

恒久的にしっかり固定したい場合はネジ固定が最も安定します。

下地が木であれば木ねじ、アルミや薄鉄の場合はタッピングビスや専用のアンカーを使用してください。

下穴をあける際はビス径に合わせたドリルで予め穴を開けると割れや変形を防げます。

防水のためにネジ周りにシリコーンシーラントを充填すると雨水の侵入を防げます。

賃貸で穴を最小限にしたい場合は可逆性のある吊り金具やフレーム方式を検討してください。

両面テープ固定

手軽さ重視なら強力両面テープが便利です。

貼り付け面はアルコール等で脱脂してから施工してください。

フォームタイプの両面テープは凹凸面にも密着しやすく、耐候性の高い製品を選ぶと長持ちします。

気温が低いと粘着力が落ちるため、20度前後の環境で貼ると良いです。

長期間の荷重や紫外線で剥がれる恐れがあるので定期点検を行ってください。

網張り調整

網の張り具合は見た目と機能性に直結します。

たるみがあると虫の侵入や風圧で音が出る原因になります。

網をフレームに均等に張ったら、周囲のスプラインや固定器具でテンションを微調整してください。

必要に応じてコーナーを補強したり、専用のテンションバーを入れて張力を確保します。

最後に開閉テストと虫侵入テストを行い、隙間があれば隙間テープやフェルトで埋めてください。

窓タイプ別の取付対応

白いチェアと観葉植物のある窓際の会議室

窓の形状によって後付け網戸の取り付け方法は変わります。

ここでは代表的な窓タイプごとに、適した固定方法や注意点を分かりやすく解説します。

引き違い窓

引き違い窓は取り付けの自由度が高く、マグネット式やロール式が使いやすいです。

サッシのレールがない場合は、両側の固定と中央の重なりを意識して取り付ける必要があります。

風で網戸がずれないように、重なり部分にマグネットやストッパーを追加するのがおすすめです。

  • 幅を正確に測る
  • 重なり幅を確保
  • マグネットの位置調整
  • 下部の落下防止

腰高窓

腰高窓は高さが限られるため、軽量なパネル式や簡易フレームが扱いやすいです。

窓下枠にしっかり乗せる構造にすると、開閉の都度の負担が減ります。

ネジを使う場合は下地を確認してから行い、外壁やサッシを傷めないように気をつけてください。

横すべり出し窓

横すべり出し窓は内側に開くスペースが必要なため、外付けパネルやマグネット式が向いています。

開閉時に網戸が干渉しないよう、開く方向と取り付け位置を事前に確認してください。

網の張り具合は風の影響を受けやすいので、固定強度を高めに設定することを推奨します。

縦すべり出し窓

縦すべり出し窓は上下方向の動きに対応できる固定方法が必要です。

外付けフレームやアルミ製の簡易枠を使うと、脱着と強度のバランスが取りやすくなります。

以下に縦すべり出し窓での推奨方法と注意点をまとめます。

推奨固定方法 注意点
アルミフレーム
マグネット式
上下の隙間対策
ヒンジ部の干渉確認
ネジ固定
外付けパネル
下地の確認必須
防水処理の検討

FIX窓

FIX窓は開閉しないため、見た目と気密性を重視した施工が重要です。

パネル式やロール式を外側に取り付ける方法が一般的ですが、外観を損ねない素材選びが求められます。

隙間をきっちり埋める必要があるため、接着剤やシーリングでの防水処理まで考慮してください。

場合によっては加工や取り付けに専門業者をおすすめします。

後付け資材の比較

観葉植物とホワイトボードのある明るい会議室

窓に後付けする網戸は、素材と固定方法で使い勝手や耐久性が大きく変わります。

ここでは代表的な5種類を比較し、用途別の選び方をわかりやすく解説します。

マグネット式網戸

マグネット式網戸は枠に磁石で貼り付けるタイプで、工具不要で手軽に取り付けられます。

賃貸住宅や季節限定で使いたい方に最適です。

ただし、強風や頻繁な出入りがある場所では外れやすい点に注意が必要です。

耐久性は樹脂や布部分に依存するため、長期使用では寿命が短くなることがあります。

  • 取り付け簡単
  • 工具不要
  • 賃貸向け
  • 強風に弱い

ロール式網戸

ロール式は上部や側面に巻き取り機構があるため、開閉がスマートにできます。

窓を頻繁に開閉する家庭や、見た目をスッキリさせたい場所に向いています。

本体価格はやや高めですが、巻き取り構造のおかげで網の痛みが抑えられます。

施工は少し手間がかかり、固定方法や下地によっては専門業者に依頼した方が安心です。

パネル式網戸

パネル式は取り外し可能なフレームパネルを複数組み合わせるタイプです。

簡単に取り外して掃除や網交換ができる利点があります。

窓の形状が規格に合えばDIYでの採用がしやすい素材です。

ただし厚みがあるため、窓の開閉スペースを確保できるか事前確認が必要です。

磁着テープ

磁着テープは網と窓枠をテープ状の磁石で接着する簡易的な固定方法です。

コストが低く、短期間の使用や応急処置に向いています。

貼り直しや補修も容易ですが、耐久性や見た目では他の方式に劣ることが多いです。

粘着面の劣化で落ちやすくなるため、定期的な点検が必要です。

アルミフレーム網戸

アルミフレーム網戸は最も一般的で、耐久性と安定性に優れた選択肢です。

しっかり固定できるため、風やペットのいたずらにも強い仕様になっています。

価格は中〜高めですが、長期的に見ると交換頻度が少なく経済的になる場合があります。

取り付けは精密な採寸と工具が必要で、DIY初心者にはややハードルが高いです。

種類 耐久性 価格帯 施工難易度
マグネット式網戸 安い 低い
ロール式網戸 中〜高
パネル式網戸 低〜中
磁着テープ 非常に安い 非常に低い
アルミフレーム網戸 中〜高 高い

DIY作業での注意点と失敗回避

テレビと黒いソファのある広々としたリビング

網戸を後付けするDIY作業では、見た目だけでなく安全性と耐久性も重視する必要があります。

ここでは現場でよくあるトラブルと、その予防策を具体的にご紹介します。

下地の確認

まず窓枠や周辺の下地材質を確かめてください。

木枠アルミサッシコンクリートなど、素材によって適する固定方法が変わります。

下地の強度が不足している場合は下地補強用の板やアンカーを用意してください。

古い塗膜や剥がれかけたシーリングは除去して、平滑な面を確保することが重要です。

スタッドファインダーや小型の打診ハンマーで内部の空洞や補強の位置を確認すると安心です。

防水処理

窓周りに穴を開ける際は防水を最優先に考えてください。

外部に貫通部がある場合は防水シリコーンや変成シリコーンで確実にシールしてください。

あまり厚く塗ると排水経路を塞ぐ恐れがあるため、適量で均一な処理を心掛けてください。

シーリングの硬化時間は製品により異なるため、メーカー指定の養生期間を守ることが必要です。

屋外作業の場合は天候を確認し、雨の直前や気温が低すぎる日に施工しないでください。

固定強度確認

設置後に固定箇所の強度を必ず点検してください。

ネジやアンカーが緩んでいると風圧や開閉で脱落する可能性があります。

ネジの本数や位置は使用する網戸の重量と風圧を考慮して決めてください。

取り付け後は手で強めに押してガタつきがないかを確認し、必要なら増し締めしてください。

施工から数日後に再点検を行い、温度変化や使用による緩みを早めに発見することをおすすめします。

チェック項目 目安
ネジ本数 2以上
アンカー使用 必要時使用
ガタつき確認 手で押して無し

隙間処理

虫の侵入を防ぐために隙間処理は入念に行ってください。

隙間が大きい場合は発泡ウレタンやパッキンで調整し、小さな隙間は気密テープやブラシモヘアで塞ぐと効果的です。

磁着式やマグネットテープを使う際は、接合ラインが一直線になるよう微調整してください。

通気性を損なわないようにしつつ、目に見える隙間がない状態を目標にすることが重要です。

子供・ペット対策

網戸の設置位置や固定方法は子供やペットの行動を考慮して選んでください。

下端が低くて押されやすい場所には補強プレートやストッパーを取り付けると安全性が高まります。

小さな手足が挟まるような隙間がないか確認し、鋭利な出っ張りがあれば滑らかに仕上げてください。

子供やペットが網を引っかけても破れにくい目合いや高強度メッシュの採用を検討すると安心です。

施工時の安全対策

高所作業や外部での作業ではまず周囲の安全を確保してください。

梯子の安定確保や滑りにくい靴の着用は最低限守るべき基本です。

工具の落下対策として工具紐を使うか、作業エリアの下に人が入らないよう配慮してください。

作業者が複数いる場合は声を掛け合い、作業手順を共有してから作業を開始してください。

  • ヘルメット
  • 滑り止め靴
  • 保護手袋
  • 保護メガネ
  • 工具落下防止紐

軽微なケガや落下事故を防ぐために、無理な体勢での作業は避けてください。

作業に不安がある場合は無理をせず、専門業者に相談することをおすすめします。

業者に依頼する際のチェックポイント

テレビと黒いソファのある広々としたリビング

後付け網戸の施工を業者に依頼する際は、見積りや保証、施工実績などを事前に確認しておくことが重要です。

細かな条件や追加費用でトラブルにならないよう、提示された内容を一つずつ確認してください。

この章では、業者選びの際に見ておきたいポイントを具体的にまとめます。

見積り項目

見積りで何が含まれているかは業者ごとに異なりますので、内訳を必ず確認してください。

見積項目 内容例
本体費 網戸本体
工事費 取付作業
出張費 交通費
追加部材費 部品交換
廃材処理費 撤去処理

見積書は総額だけでなく、各項目の金額を明記してもらうと後で比較しやすくなります。

無料見積りと有料見積りがある場合は、その違いも確認しておくと安心です。

施工実績

過去の施工写真や施工件数は信頼性を測る重要な指標になります。

同じ窓タイプや建物仕様での施工経験が豊富かどうかを確認してください。

可能であれば、過去の施主の感想や口コミも参考にして、実際の仕上がりや対応の良さをチェックしましょう。

保証内容

施工後の保証範囲と期間は業者ごとに差がありますので、必ず書面で確認してください。

網の破れやフレームの不具合が保証対象か、出張費が別途かどうかを把握しておくと安心です。

保証には製品保証と施工保証がある場合が多く、両方の有無を確認することをおすすめします。

工期目安

工事にかかる時間は、窓の数や現場の状況によって変わりますので、事前に目安を出してもらいましょう。

短時間で終わる作業もありますが、下地補修や特殊作業が必要な場合は延長になることがあります。

繁忙期は予約が取りにくくなるため、施工希望日は早めに相談して確保してください。

追加費用

見積り時に記載がない追加費用が発生することがありますので、どのケースで料金が加算されるか確認してください。

代表的な追加費用の例を以下に示します。

  • 既存枠の撤去
  • 下地補修
  • 特殊部材の使用
  • 高所作業料
  • 廃材処理費

疑問点があれば事前に質問して、口頭のみでなく書面での確認を取ると安心できます。

施工前最終チェックリスト

大きな窓と白いベッドのあるホテル風寝室

施工前に最終確認を行うことで、当日の作業効率を高め、手戻りを減らせます。

以下の項目を漏れなくチェックしてください。

  • 採寸値の再確認
  • 窓枠の下地と材質の確認
  • 取付方法の決定(マグネット、ネジ、両面テープ)
  • 防水・シーリングの要否確認
  • 隙間や気密のチェック
  • 子供・ペット対策の確認
  • 必要工具と予備部材の準備
  • 安全装備と脚立・足場の点検

すべて確認できたら、写真を残してから施工を開始してください。

施工